ヴュルツブルク 滞在許可証(eAT)の取得方法
滞在許可証(eAT)はなるべく日本の在日ドイツ大使館で取得してくることをおススメします。
ドイツ語が堪能な方は現地でも簡単に取れるでしょう。
ですが我々のようにドイツ語が話せない人間には、想像以上に大変です。「ドイツに行ってからでも取れるからいいよね~」と安易に来て後悔しました。
もちろん外国人局の人も英語は話せますが、お願いしないと話してくれなかったり、言うことが人によって違ったり、基本優しくないと思っていいです。移民問題が深刻になってからは、審査もより一層厳しくなったとのこと。
また、これを持ってこいと言われた書類が日本でしか手に入らなかったら最悪です。ネットに書いてある情報や在日ドイツ大使館のHPの情報をもとに書類を用意しても、けっきょく自分の担当者次第なので、厳しい人にあたるとそんな事もありえます。
東京の大使館まで何度も行くのは面倒でも、やっぱり「母国語で手続きが出来る&必要な書類がすぐに用意しやすい」というのは大きなメリットだと思います。
でも家が遠くて東京まで行けないとか、こちらに来てからでないと取れない場合(家族のビザなど)もありますので、今回はヴュルツブルクでの滞在許可証の取得方法をご紹介します。
★申請方法
申請場所はRathausの外国人局(Ausländerangelegenheiten)です。
場所はこちら住所:Rückermainstraße 2, 97070 Würzburg
営業時間:月 8時30分~13時00分
火 14時00分~16時00分
水 8時30分~13時00分 ※予約のみ
木 14時00分~18時00分
金 8時30分~12時00分
土 休館日
日 休館日 ※2019年3月現在
まず、外国人局での申請は「いつも混んでいる」&「担当者が体調不良で休みだのバケーション休暇だの」という理由で、非常に時間がかかります。3時間待ちとかもざらです。
私たちも手続き自体はスムーズでしたが、初回申請(1/7)→カード取得(3/1)と約8週間かかりました。入国してから90日以内に滞在許可証を取得するために、なるべく早めに申請に行った方がいいです。(申請中なら90日過ぎても大丈夫らしいですが…)
★必要な持ちものは人によって異なります。
詳しくは在日ドイツ大使館のHPが分かりやすいと思います。
我が家が必要だったもの(研究職の夫&専業の妻 収入は日本国内のみ )
1回目申請時
- パスポート
- 招へい状(出向先のドイツの研究機関で発行 英文)
- 契約書(出向先のドイツの研究機関のもの 独文)
- 給与証明書(日本国内の勤め先で発行 英文)
- 医療保険の証明書(ドイツ国内で有効なもの 独文と英文)
- 結婚証明書(在フランクフルト日本領事館発行 独文)
- 学位証明書(日本語オリジナルとその認証翻訳)
- 住民登録証
- 賃貸契約書
2回目申請時
- 申請書
- 給与明細(日本国内の勤め先で発行 直近2ヵ月分 英文)
- 住居の広さと大家のサインを記入した書類
- 夫婦のパートナーシップに関する宣言書
- 光熱費の月額料金が分かる書類(WVVで契約)
- 写真(指定された機械で撮影)
- 申請費用 ひとり当たり100ユーロ(2年間の場合 滞在期間により異なる )
- 写真代 ひとり当たり7ユーロ
★申請の流れ
1回目訪問
初回の訪問は予約なしで行きました。(初回申請は予約できないそう)
Rathausに入り奥に進むと案内の看板があるので、外国人局に行きます。
外国人局の入り口の透明な扉を入ると、すぐ右手に受付の機械があります。最初の画面に言語選択が表示されますので、選択します。(英語あり)
予約の有無を聞かれるので、選択して発行されたチケットを受け取ります。画面の表示通りに進めればいいので、見れば分かると思います。
就労ビザの場合と研究ビザ・学生ビザは待合室が違うので注意が必要です。
就労ビザの場合は入り口すぐのスペースで待てばOKですが、研究ビザ・学生ビザは奥の待合室で待ちます。
順番がくると、先ほど受け取ったチケットに書いてある番号で呼ばれます。
待合室奥のテレビに部屋と座席番号が表示されるので、指定された部屋に向かいます。ちなみに研究ビザはZimmer12でした。(就労ビザはZimmer4)
- 書類をいくつか渡すので、次回記入して持参すること。
- 予約日までに給与明細(日本国内の勤め先で発行 直近2ヵ月分 英文)と光熱費の月額料金が分かる書類(WVVで契約)を担当者のメールアドレスに送付すること。
- 次回の予約時間の45分前に市民局にある機械で、写真撮影をすること。
ちなみに担当官は4人居て、自分の苗字の頭文字のアルファベット別に担当者が決まります。
現在(2019/3)の状況ですが、男の担当官はゆるめで、アルファベット後半O以降を担当しているベテランのおばちゃんだと、厳しくて厄介だという噂…(-_-;)誰に聞いてもそう言うので、間違いないと思います…。
私たちが行った時は4人中1人しか出勤しておらず、ひとりはバケーション、ひとりは風邪、ひとりは体調不良で休みでした。その為待合室は激込みで、私たちも3時間以上待ちました。
2回目訪問
この日は予約してあるので、前回よりも待ち時間が少なくて済みます。
前回と同じく受付の機械に向かい、今度は予約ありを選択し、予約番号を入力します。これで受付完了です。
今回は滞在許可証(eAT)用の写真を撮ります。予約時間の45分前に撮りなさいと言われたので、時間見て取りに行きました。(多少前後してもOKです。)
写真の機械はRathausの市民局の奥にあるので、自分たちで撮ります。
中に入りカーテンを閉めたら、機械の表示通りに進めます。
英語も選択できるのでドイツ語が出来なくても大丈夫です。同時に全ての指の指紋登録とサインの登録も行います。
写真を撮る際は注意点が壁に貼ってあるので、よく確認して撮影しましょう。
料金は後払いですので、全て終わったら外国人局の待合室に戻ってOKです。
予約番号で呼ばれたら、前回案内された書類を全て渡して確認してもらいます。
OKだったら、席を移動し写真をチェックしてもらい、もう一度指紋の登録をします。完了したら支払い用のカードを渡されるので、市民局にある精算機にカードを通し、表示された料金を支払います。レシートを持って戻り、担当官に渡せば終了です。
3週間くらいでカードが出来上がると言われました。
3回目訪問
言われた通り、3週間後くらいにカードが出来上がった旨の手紙が自宅に届きました。Rathausまで取りに行かなくてはいきません。どうせ手紙送るなら一緒に郵送してくれればいいのに…
届いた手紙を持ってRathausに行ったら、前回までと同じ流れで順番を待ちます。
呼ばれたら手紙を見せて、カードと滞在許可証に関するパンフレット(日本語)を受けり、受け取りのサインなどをすれば終了です。
期限日までしか滞在できない旨と、もし延長を希望する場合は期限終了の3か月前までに来なさいと言われました。
あと、私の滞在許可は夫と婚姻関係にあることが条件なので、離婚した場合も外国人局に来なさいと念押しされました。
以上が受け取りまでの流れです。
ちなみに滞在許可期限は、出向先のドイツ研究機関との契約書に記載された滞在期間と同じになりました。日にちを細かく決めたい場合は、申請前に契約書に表記する滞在期間を調整してもらいましょう。
最後に大事なことをもうひとつ、滞在許可=ビザではありません。
私たちはこれを知らずに話が通じず、苦労しました…。
ビザ(査証)とは入国するための許可を指し、通常は出国前に自国にある訪問先の国の大使館等で発行して貰うものです。「この人を入国させても不法滞在などはしないだろう」という判断を元に入国の許可を受けるということですね。
日本は世界でもトップクラスの信頼を得ている国ですので、一部の国を除いてはビザ(査証)なしで入国が出来ます。なのであまり我々には馴染みがありませんでした。
一方、滞在許可は「入国後、何日間なら滞在をしても良いです。」という許可のことです。たいていは日本と各国との協定によって、入国時に90日間や180日間など決められた期間の滞在許可(就労できないなど条件付き)を自動的に得ることができますが、それ以上の滞在する場合は、外国人局に行って滞在許可を取得しないと不法滞在になるのです。
日本では混同されていることが多いですが、ビザ(査証)=入国の許可で滞在許可とは別物。ドイツ大使館のHPにも長期滞在ビザと書いてあるので、そうだと思い込んでいました…。
ドイツ語でビザ(査証)は「Visum」と言いますが、滞在許可のつもりでVisumと言っても、どおりで通じない訳です…。
ドイツ語で滞在許可は「Aufenthaltstitel 」といいます。そしてインターネット上で住民管理ができるシステムを使用しており、このシステムを「Elektronischer Aufenthaitstitel(eAT)」というのです。
話がややこしくなりますから、申請時にはご注意ください。
以上、滞在許可証(eAT)の取得方法でした。